嘘と秘密~空白の恋~
「本当はアルトサックスやりたかったんですけど、希望者が多かったんで」


サックス…じゃなかった…。


おめでとう、妹よ。




「予定人数の多かった、ホルンにしました」




ホルン…。


美羽、ドンマイ。


おめでとう、姉さん。


「てか、ホルンって楽器分かります?…こんな風に丸っこくて…」


聞いてもいないのに本郷さんはホルンについて話し出した。


美羽が吹いている楽器だからそれくらい分かるし。


「そうなんだ」


まだ話している途中だったけど、適当に言葉を挟む。



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