嘘と秘密~空白の恋~
おしゃべりだな…。


声の高さがあんまり好きじゃないから、なるべく話さないでほしい。


黙ってて。


「話、聞いてました?」


「俺、ホルンのこと知ってるから。…じゃあ、急いでるから」


俺は無理矢理、話を切り上げ、2年3組の教室を目指し、スタスタ歩き始めた。


あんなのと話してたら日が暮れる。


というかもう暮れてる。


2年3組の教室を覗くと、美羽は荷物の整理をしていた。


「みーう!!」


美羽がゆっくりと振り向く。


「あ、恭也!!」


そしてとびっきりの笑顔を見せる。


可愛すぎる…。


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