嘘と秘密~空白の恋~
「それはそうと君は何しに来てるの?毎日わざわざここまで」


すると本郷さんは気が抜けたように笑った。


「それ、先輩が聞くことですか?先輩こそ何でですか?」


逆に返されてしまった。


後輩のくせに。


「日向ぼっこ。眠気覚まし」


やっぱり本当のことは言えなかった。


やって来るか分からない彼女を待ってるなんて…。


恥ずかしくて言えない。


バカにされるし、呆れられる。


「…そうですか…?」


本郷さんは突然シュンとしてしまった。


この子は、突然が多い。


理由も分からないから余計怖いし。


< 159 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop