嘘と秘密~空白の恋~
そこまでしなくたって…。


「あのさ、美羽、知らない?」


やっぱり二人は答えない。


「…ねぇ…」


俺は妹の肩を揺らす。


すると舌打ちをされた。


そして手を振り払われる。


「え…?」


思わず声が漏れた。


「人殺し、触らないでよ」


冷たくいい放たれた言葉。


いや、意味分かんないし…。


俺がキョトンとすると。


「まさか何も知らねぇのか?」


佐田が驚嘆の声を上げる。


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