嘘と秘密~空白の恋~
そういう目。


その目が嫌いなんだよな…。


って…あの人…。


月城さん!!


彼女は楽器を右手に抱え、左手に譜面台を持っている。


あ、あの可愛い楽器だ。


目を見開きそうになるのを抑えつつ、俺は平静を装い、ドアへと近付いていく。


月城さんとの距離が徐々に近付く。


あと5メートル。


今日も可愛い…。


あと3…いや2メートル。


あー、近い近い…。


そしてすれ違おうとしたとき。


「あ、あのっ!!」


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