嘘と秘密~空白の恋~
気になりすぎて、1度屋上に行ってみた。


でも、屋上にはあの子の他に二人いた。


仲良く『キラキラ星』を合わせていた。


わー、これは話しかけられない…。


俺はあの子の後ろ姿だけ目に焼き付けて、敢えなく退散した。


話しかけたかった…。


というか、顔を見たかった。


どんな表情で吹いてるのかな?


普段はどんな風に笑うのかな?


その楽器の名前は?


その前にあなたの名前は?


聞きたいことは山ほどあった。


でも聞けなかった。


くよくよしているうちに夏休み前になった。


< 3 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop