嘘と秘密~空白の恋~
その笑顔にまたドキッとする。


キーンコーンカーンコーン。


KYな予鈴が鳴り響いた。


「あ」


月城さんが声を漏らした。


「鳴っちゃったね」


その苦笑いは楽器の練習が出来なかったからか、それとも俺ともっと話したかったからか…。


どうか後者であってほしい…。


「話せてよかったよ。楽しかった」


こんなこと言う女子なんてこの子くらいだ。


それにキレイな笑顔を添えるから男はイチコロ。


簡単に好きになってしまう。


…て、俺もそのひとりだったり…。


彼女にはそんなつもりなさそうだけど。


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