嘘と秘密~空白の恋~
「もう。驚かさないでよ」


大して驚いてもいないように言われる。


つっきーってあんまりびっくりすることないもんな。


俺はえへへと笑う。




「よく分かったね」


つっきーが下駄箱越しに話しかけてくる。


俺は靴を履き替えながら答える。


「足音だよ」


「へ?足音?」


「何かつっきーの足音ってパタパタしてるから」


靴を履き終えたつっきーが隣の下駄箱から顔を覗かせた。


「 嘘?そんな音してるんだ…」


< 91 / 192 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop