エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
一方、誰よりも混乱していたのは裕也である。

さやかから「今病院で検査を受けたら妊娠してた。3か月だって。これからのこと話し合いたいから今から会って」と電話で伝えられたとき、後頭部を餅つきの杵で打たれたような衝撃を受け、

「さやかに子供!」

「まさか生まないよね」

「いや、産むつもりなのかな」

「そしたら結婚しなきゃいけないわけ?」

「でも生むなとは言いたいけど言えないよなあ」

「なんで葵さんとホテルにいるこのタイミング?」

「えーーー、どうすんだよ!!」

と、一瞬にしてどれも自分勝手な思いが一挙に頭の中を駆け巡った。
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