エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
裕也は葵と別れ、さやかに会いに行くのが苦痛だった。

さやかは可愛いし好きだけど、結婚とか将来のことを考えるほどの付き合いだとは思っていなかった。

さやかだってまだ23歳だ。

会社に入ったばかりで出産のために仕事を辞めたくはないだろうし、育児休暇もまだ取りづらいだろうから、きっと生むことは考えていないはずだ。

「赤ちゃんには悪いけど、とてもかわいそうだけど、今は生めない」と言うにきまっている。

そしたら「つらいと思うけど、さやかの将来を考えたら僕も今回はあきらめた方がいいと思う。きちんと心の準備をして、望んだ状態で生むのがベストだよ」と、優しくさやかを慰めようと、裕也はこれまた自分勝手な予想をたてた。
< 102 / 173 >

この作品をシェア

pagetop