エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
チンピラにたばこのポイ捨てを注意して怪我をしたのが母で、そのチンピラに文句を言ったのが未来の弟で、その弟が助っ人を頼んだのが本物のやくざだったとは……

なんじゃそりゃーーー!と、葵まで関西弁でかましたくなった。

でも、母が無事でよかったし、沃野がそばにいてくれたことを感謝した。

もし沃野がいなかったら母は怪我してもなおそのチンピラに突っかかっていったかもしれないし、沃野からの連絡があの時入らなかったら、葵は今頃裕也と……。

冷静になって考えてみると、やっぱりまだそんなことにならなくてよかったのだ。

“そんな関係”には、“なんとなく”なるものじゃない。

そういえば、自分と同じタイミングで裕也もあわてて帰って行ったが、彼の方の急用はなんだったのだろう。
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