エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
「さやかさんて、前にお店で話してた沃野君の同級生で、裕也君の知り合いの人?」

「そう」

「もしかして沃野君の彼女?」

えー、沃野くんたら彼女いるの? 今度うちに遊びに連れてきてよと、母は気楽に口をはさむと、「先にお風呂入ってくるねー」とご機嫌でバスルームに消えた。

一方裕也は不機嫌な顔になる。

「なんでそう思うの?」

「いや、なんとなく……」

「じゃあ僕も聞くけど、葵さんは裕也君と付き合ってんの?」

「え、なんでそう思うの?」

沃野に裕也とのことはまだ何も話していない。

ふいに話を振られて、葵は沃野と同じ言葉を返した。
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