エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
さやかは沃野のそばにいるといつだってドキドキしてたし、嬉しかったし、幸せだった。

彼には最初「特に好きじゃないけど」なんて言われたけど、その割には自然に手をつないできたり、肩を抱いたり、飲みかけのサイダーを「飲む?」って回して来たり。

初めての間接キスだ!って、それだけで興奮していたのに、ある日図書室で正面に座っていた沃野から突然キスされた。

「夕日に映る唇がとてもきれいで、おいしそうだったから」
そういって沃野はさやかの顔を見つめて微笑んだ。

特に好きでもない女の子に、こんなことを言う中学生男子がいるだろうか。

さやかのハートはいつだって沃野の手の中にあった。

彼の一言で舞い上がり、彼のそぶりで不安になり、彼の笑顔にときめいた。
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