エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
沃野が留学してからはメールや電話で連絡をとり、大学に入ってからは何度かアメリカに遊びにも行った。

誰もが沃野とさやかはお似合いのカップルだと思っていたけど、さやかが予期したように、どこまでいっても2人は友達だった。

「アメリカでもモテていたみたいだし、今は友達の『好き』と、恋愛感情の『好き』の違いがわかったかしら?」

ティーカップを目の前に持ち上げ、カップに描かれている小さなテントウムシの絵をしげしげと見ていた沃野は、さやかに視線を移した。

「昔よりはわかっている、と思う」

「と、思うレベルか」

こんなに素敵で、こんなにスマートで、あんなに甘くて素敵なキスをする人なのに、「恋」に関してはグレードDだ。
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