エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
「産みたい?」

「もちろん。あなたの子供だもの」

僕の子供……。

今度は腹に落ちたおもりがぶるぶると振動した気分だった。

妊娠の告白を聞いてから今まで、自分の子供というより「さやかが作った、さやかのおなかの中にいる子供」みたいな思いがあり、ひどい話だが、自分はどこか“さやかの身に起きた面倒”のとばっちりを受けている、みたいな思いを抱いていた。

突然のことにあせり、ただ混乱するだけで精いっぱいだった。
< 128 / 173 >

この作品をシェア

pagetop