エリート上司と甘い秘密～彼の正体は私の義弟!?～

「なんだよ、てめえ」

見るからにたちの悪そうな20代前半の男は体が大きく、葵に体当たりされてもよろける程度だったが、男は容赦なく葵をつき飛ばした。

「おい、何すんだよ！」と言うと同時に今度は沃野が男の腹をけり上げた。

「いってえ……」

「女の子に暴力ってサイテーだね。それにその猫、僕の猫だから。早く放せよ」

「へぇー、そうなんだ」

じゃあ、返さないとな、と言って男はミーちゃんのしっぽを1回振り回し、そのまま池に放り投げた。