エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
「なんで定時に退社した私より先に帰ってるの?」

「お腹空いたし、やることなかったから早めに帰ってきた」

どういうポジションだか知らないが、リンダと同じくらい自由だ。

「今日はどうもありがとう。本当に助かった。沃野君、すごいのね」

「どういたしまして。姉貴様。ついでに取決めしておくけど、家では弟、でも会社では上司になるからよろしく。もちろん一緒に住んでいることは秘密だし、特別な関係だということも絶対に内緒」

「特別な関係って……」

「家族になる間柄って特別でしょ」

「まあそうだけど」

「それと、これ今日作ったレポートをコピーしてきた。明日リンダに何か聞かれても答えられるようにちゃんと見ておいて。言っておくけど、僕のレポートは完璧だからへんてこな質問されても惑わされないようにね」

「わかった。有難う。あ、ビール飲む?」

葵は冷蔵庫からキンキンに冷えた缶ビールを2本取り出し、代わりに買ってきたビールを入れた。
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