エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
翌日も熱は下がらず、ひどく気分が悪かったので、葵は入社して初めて病欠で会社を休んだ。
1日寝ていた。
朝も昼も食べずに、ただただ寝ていた。
おかげで熱も下がって体もすっきりした。
夜になって急に空腹を感じてキッチンに降り、何か食べようと冷蔵庫を物色しているところで沃野が帰ってきた。
「おかえり」
「具合は? もう治った?」
「うん。ずっと寝てたらよくなった。そしたら急にお腹が空いてきちゃって」
「じゃあ、僕がおかゆ作ってあげる」
「おかゆ?」
「だって病気になったらおかゆでしょ。子供のときまだ母親がいた頃は、病気になるといつもおかゆを作ってくれた」
もう具合がよくなったので、おかゆじゃなくてもっと普通のご飯が食べたいと思ったけど、沃野の嬉しそうな顔を見たら、葵もなんだかおかゆが懐かしくて食べたくなってきた。
「有難う。でもおかゆの作り方、知ってるの?」
「知ってる。母親から教わった、僕の唯一の得意料理」
得意げにおかゆを作ってくれようとする姿に、母親と一緒にキッチンで顔をほころばす、まだ幼い沃野の姿が重なった。
1日寝ていた。
朝も昼も食べずに、ただただ寝ていた。
おかげで熱も下がって体もすっきりした。
夜になって急に空腹を感じてキッチンに降り、何か食べようと冷蔵庫を物色しているところで沃野が帰ってきた。
「おかえり」
「具合は? もう治った?」
「うん。ずっと寝てたらよくなった。そしたら急にお腹が空いてきちゃって」
「じゃあ、僕がおかゆ作ってあげる」
「おかゆ?」
「だって病気になったらおかゆでしょ。子供のときまだ母親がいた頃は、病気になるといつもおかゆを作ってくれた」
もう具合がよくなったので、おかゆじゃなくてもっと普通のご飯が食べたいと思ったけど、沃野の嬉しそうな顔を見たら、葵もなんだかおかゆが懐かしくて食べたくなってきた。
「有難う。でもおかゆの作り方、知ってるの?」
「知ってる。母親から教わった、僕の唯一の得意料理」
得意げにおかゆを作ってくれようとする姿に、母親と一緒にキッチンで顔をほころばす、まだ幼い沃野の姿が重なった。