エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
「はい、すぐ行きます」
リサが速攻応えて受話器を置く。

もう打ち合わせの相手が到着したらしい。

「システムの部署からは誰か出席するんですか?」

「いいえ」

「私だけ、ですか?」

「そうよ。とりあえず何をしたいのかリクエストを聞いて聞くれればいいから。話を聞くくらいできるでしょ。もうA会議室に入ってもらったから早く行って」

葵は早くも朝からテンションダダ下がりになったが、それでも指示されたA会議室に慌てて向かった。

ノックしてドアを開けると、椅子に座っていた男性2人が立ち上がった。

葵が予期していた通り、2人とも外国人だった。

一応英語はそこそこできるが、しかしシステムのしくみについて英語で流暢に説明する自信はなかった。

というか、システムのしくみなんて予習しなくては日本語でもうまく説明できない。

英語が自分よりも苦手なリサが私に押し付け、さらに私の失敗をしかけたことは明白だ。

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