エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
家に帰るとすでに母親が夕食の支度をしていて、だしと醤油のいい香りが漂っていた。
「ただいま」
「お帰り」
母の声と沃野の声がはもった。
「ねえ、どうして私よりも早く帰宅してるの?」と、葵は沃野に尋ねようとしてやめた。
決まっている。
リンダが急に4時で退社してしまうのと同様に、彼のような上層部の人間(多分)には勤務時間なんて関係ないのだ。
「今日は肉じゃが。これまたむちゃくちゃうまい」
肉じゃがをつつきながらすでに母と一緒にビールを飲み始めている沃野はご機嫌だ。
「なんかさあ、沃野君がうちに来てくれてからご飯作るの楽しくて、すっごい速さで仕事終えちゃうの。あー、家に若いイケメンがいるっていいわねー」
母もさらにご機嫌、ほろ酔いだ。
「ねえ、いったい二人は何時から居酒屋ってんの?」
「6時?」と少女のように母が首をかしげて沃野にたずね、
「6時!」と、子供のように沃野が陽気に答える。
なんだか疲労感満載だった会社とは別世界ののんきさだが、疲労の種となっているのは目の前で肉じゃがとビールで盛り上がっている未来の弟であり、会社の上司なのだ。
「ただいま」
「お帰り」
母の声と沃野の声がはもった。
「ねえ、どうして私よりも早く帰宅してるの?」と、葵は沃野に尋ねようとしてやめた。
決まっている。
リンダが急に4時で退社してしまうのと同様に、彼のような上層部の人間(多分)には勤務時間なんて関係ないのだ。
「今日は肉じゃが。これまたむちゃくちゃうまい」
肉じゃがをつつきながらすでに母と一緒にビールを飲み始めている沃野はご機嫌だ。
「なんかさあ、沃野君がうちに来てくれてからご飯作るの楽しくて、すっごい速さで仕事終えちゃうの。あー、家に若いイケメンがいるっていいわねー」
母もさらにご機嫌、ほろ酔いだ。
「ねえ、いったい二人は何時から居酒屋ってんの?」
「6時?」と少女のように母が首をかしげて沃野にたずね、
「6時!」と、子供のように沃野が陽気に答える。
なんだか疲労感満載だった会社とは別世界ののんきさだが、疲労の種となっているのは目の前で肉じゃがとビールで盛り上がっている未来の弟であり、会社の上司なのだ。