エリート上司と甘い秘密~彼の正体は私の義弟!?~
「自分から誘った割には、やけに慌ただしいね」

「沃野君が飛び入りなんてしたからじゃない?」

「そうかな?」

「きっとそうよ」

「ふーん、迷惑だった?」

「ううん。3人の方が私は楽しかった。でもどうやってあのお店に行くってわかったの?」

「ちょっと細工した」

「細工って何?」

「怒らない?」

「場合によっては怒るかも」

「じゃあ教えない」

「教えなさいよ」

「未来の弟だから怒らないでよ」

「わかった。怒らない」

「GPS仕込んだ」

「え!どこに?」

「葵さんのバッグ」

葵は肩に下げていたバッグの中身を点検したが、それらしきものは見当たらなかった。

「中じゃなくて、ポケット。でももう抜いたからないよ」

「あ……もしかしてファントムの打ち合わせにきたのもGPSで追跡してたの?」

「あのさ、ストーカーじゃあるまいし、なんで僕が葵さんを社内の中で追跡するわけ?」

「だよね。じゃあなんであの時、リサさんから直前に頼まれたファントムの打ち合わせにきたの?」

「盗聴器」

「えっ!」


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