この気持ちをあなたに伝えたい
会いたかった人物
空は曇っていて、雨が降りそうな感じだった。待ち合わせの駅まで行くと、会いたかった人が笑顔で最愛に手を振っている。
「会いたかった。久しぶり! 最愛!」
「私もだ。美鈴!」
最愛を待っていたのは苗村美鈴(なむらみすず)。
高校二年生の頃からずっと友情が続いている。美鈴は最愛を見つけて、強い力で抱きしめた。
「あたし達、高校を卒業して、一度も会っていなかったよね?」
「そうだな。そっちの学校は楽しいか?」
美鈴が通う大学は最愛が通う大学とそれほど離れていないところにある。
「楽しいよ。友達によく最愛の話をしているの」
「恥ずかしいからほどほどにな・・・・・・」
「わかっているよ」
マンションまで行き、六階まで上がって足を止めたので、美鈴は不思議そうにしている。
「最愛、ここは六階だよ?」
「あ、あぁ・・・・・・わかっている」
すぐに階段を上り、鍵を開けて家の中に入った。
「会ったときに思ったのだが、美鈴、髪を切ったんだな」
長かった髪が肩につくくらいまで短くなっていたので、雰囲気が変わった。
「実はね、切ったのはつい最近なの」
「そうなのか? 似合っている」
「本当? 良かった」
何かきっかけでもあったのか気にしていたら、美鈴は鞄から小さな包みを出して、それを最愛に差し出した。
「これは?」
「カステラ。友達に聞いて買って食べたらすっごく美味しかったの!」
「ありがとう」
カステラをテーブルの上に置き、最愛は器に野菜の味噌炒めを盛りつけた。美鈴が手伝おうとしてくれたので、茶碗や箸を並べるようにお願いをした。
「二度目だね」
「食事をすることか?」
「そう。外食だったら、何度かあるけれど、互いの家で食べるのは二度目」
「会いたかった。久しぶり! 最愛!」
「私もだ。美鈴!」
最愛を待っていたのは苗村美鈴(なむらみすず)。
高校二年生の頃からずっと友情が続いている。美鈴は最愛を見つけて、強い力で抱きしめた。
「あたし達、高校を卒業して、一度も会っていなかったよね?」
「そうだな。そっちの学校は楽しいか?」
美鈴が通う大学は最愛が通う大学とそれほど離れていないところにある。
「楽しいよ。友達によく最愛の話をしているの」
「恥ずかしいからほどほどにな・・・・・・」
「わかっているよ」
マンションまで行き、六階まで上がって足を止めたので、美鈴は不思議そうにしている。
「最愛、ここは六階だよ?」
「あ、あぁ・・・・・・わかっている」
すぐに階段を上り、鍵を開けて家の中に入った。
「会ったときに思ったのだが、美鈴、髪を切ったんだな」
長かった髪が肩につくくらいまで短くなっていたので、雰囲気が変わった。
「実はね、切ったのはつい最近なの」
「そうなのか? 似合っている」
「本当? 良かった」
何かきっかけでもあったのか気にしていたら、美鈴は鞄から小さな包みを出して、それを最愛に差し出した。
「これは?」
「カステラ。友達に聞いて買って食べたらすっごく美味しかったの!」
「ありがとう」
カステラをテーブルの上に置き、最愛は器に野菜の味噌炒めを盛りつけた。美鈴が手伝おうとしてくれたので、茶碗や箸を並べるようにお願いをした。
「二度目だね」
「食事をすることか?」
「そう。外食だったら、何度かあるけれど、互いの家で食べるのは二度目」