この気持ちをあなたに伝えたい
角重先生にここまでひどいことを言われるとは思わなかった。
それほど信頼していなかったけれど、改めてあんなことを聞いてしまうと、ショックだった。
「好きなの。今更かもしれないけど、本当にもう一度やり直したいの」
今にも泣きそうな顔で言われても、それはできない。
「ごめんな、できないんだ」
「ひどい・・・・・・」
角重先生は堪えきれずにポタポタと泣き出した。
「・・・・・・どうしても無理?」
古霜先生は黙って頷いた。それを見た角重先生は涙を拭いながら、古霜先生を見上げる。
「だったら・・・・・・背中を押して?」
「そういうことだ?」
「あのときみたいに名前を呼んでキスをして? そしたら、前に進むように頑張る。お願い・・・・・・」
そんなことを言っても、古霜先生がするはずないだろう。このとき最愛はそう思い込んでいた。
だけど、最愛は古霜先生のことを好きではないから、恋人になる気は全くない。
ただ、角重先生のあんな姿を見ていると、自然に表情が歪んでいく。懇願する彼女を見て、最愛が黙って見ていると、古霜先生が角重先生の頬に手を添えて顔を近づけた。
「圭・・・・・・」
「苺果・・・・・・」
最愛は互いの唇が触れたところをしっかりと目撃した。
昼休みに角重先生が教えてくれた通り、古霜先生は背中を撫でていた。それを見て足元に置いていた鞄を持って、駅に向かって歩き出した。
好きだの何だの、散々古霜先生に言われ続けてきたけど、結局どうしようもない先生だった。
本当に別に好きな人がいるのなら、あんなことをすべきではない。どんなつもりでキスをしたのか知らないが、どうかしている。
不愉快になった最愛はその場から振り向かないで、一直線に走り去った。
それほど信頼していなかったけれど、改めてあんなことを聞いてしまうと、ショックだった。
「好きなの。今更かもしれないけど、本当にもう一度やり直したいの」
今にも泣きそうな顔で言われても、それはできない。
「ごめんな、できないんだ」
「ひどい・・・・・・」
角重先生は堪えきれずにポタポタと泣き出した。
「・・・・・・どうしても無理?」
古霜先生は黙って頷いた。それを見た角重先生は涙を拭いながら、古霜先生を見上げる。
「だったら・・・・・・背中を押して?」
「そういうことだ?」
「あのときみたいに名前を呼んでキスをして? そしたら、前に進むように頑張る。お願い・・・・・・」
そんなことを言っても、古霜先生がするはずないだろう。このとき最愛はそう思い込んでいた。
だけど、最愛は古霜先生のことを好きではないから、恋人になる気は全くない。
ただ、角重先生のあんな姿を見ていると、自然に表情が歪んでいく。懇願する彼女を見て、最愛が黙って見ていると、古霜先生が角重先生の頬に手を添えて顔を近づけた。
「圭・・・・・・」
「苺果・・・・・・」
最愛は互いの唇が触れたところをしっかりと目撃した。
昼休みに角重先生が教えてくれた通り、古霜先生は背中を撫でていた。それを見て足元に置いていた鞄を持って、駅に向かって歩き出した。
好きだの何だの、散々古霜先生に言われ続けてきたけど、結局どうしようもない先生だった。
本当に別に好きな人がいるのなら、あんなことをすべきではない。どんなつもりでキスをしたのか知らないが、どうかしている。
不愉快になった最愛はその場から振り向かないで、一直線に走り去った。