この気持ちをあなたに伝えたい
　芽実の食べ方は小動物が餌を食べているようで、飲むことも忘れて彼女を見ていた。

「見てたら最愛もお腹が空いちゃった？」
「ううん・・・・・・」
「本当に・・・・・？」

　美味しそうだとは思うけれど、空腹ではない。

「美味しそうに食べるなと・・・・・・」
「美味しいよ？　ここでサンドを食べたことがなかったから買ってみたの。買って正解だった」
「そっか・・・・・・」

　食べ終わってから、芽実と携帯電話の番号とアドレスを交換して、電話帳に登録された。

「これでいつでも登録できるね？」
「ああ」

　まさかこんな風にアドレスを交換するとは思っていなかったので、予想外だった。

「何かあったら、いつでも連絡して構わないからな」
「ありがとう」

　この後どうするか質問され、最愛は時計を見て考える。

「まだ時間があるからな。適当に歩こうかと・・・・・・」
「だったら、もう少し付き合ってくれない？　友達がもうすぐ誕生日で何を買おうか悩んでいたんだ」
「もちろんだ」

　芽実の力になりたいので、すぐに返事をした。

「いいよ。その友達はどんなものが好みかとか、詳しいことを教えてくれないか？」
「了解！」

　それから数十分かけて、ちゃんと友達の誕生日プレゼントを買うことができた。
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