この気持ちをあなたに伝えたい
「お母さんもお父さんも私がよくどこかで転んだりすることくらいわかっているよ」
「まぁ、それは俺も知っているよ」
会話が途切れ、時計を見た最愛は慌てて帰る準備をする。
「私、帰るね」
「俺も一緒に・・・・・・」
「本当に平気だから。お邪魔しました」
さっさと靴を履いて自分の家へ行くと、母に手当てしてある膝を見つけられた。
「おかえり。また転んだの?」
「ただいま。転んじゃった」
礼雅に手当てをしてもらったことを母に伝えた。
「礼雅君にちゃんとお礼を言った?」
「うん。言ったよ。あれ?」
最愛は自分の鞄を見ると、あるものがなくなっていた。
おかしいと思いながら、他のポケットの中も見るが、大切なものがなかった。
「どうかした?」
娘の様子がおかしいことに、母は気づいた。
「・・・・・・ない」
「何が?」
「芽実にもらったキーホルダーがない!」
前に一緒に買い物をしたときに芽実が友達の証として、キーホルダーをプレゼントしてくれたもの。
電車に乗っている間はついていたから、マンションの近くでなくしたと考えられる。
「お母さん、ちょっと行く!」
「駄目よ。暗くなっていて危ないから」
「礼雅お兄ちゃんの家へ行くのは?」
礼雅の家という可能性もある。恥ずかしさで慌てて家を出たから、そこで落としたのかもしれない。
「・・・・・・わかった」
「やった! すぐ戻るから!」
「できるだけ早く戻ってくるのよ」
母に頷いてから、下の階へ行くと、礼雅が誰かと電話していた。邪魔をしてはいけないので、上へ戻ろうとしたときに聞いたことのない低い声を耳で拾ったので目を向けると、その声は彼の声だった。
「まぁ、それは俺も知っているよ」
会話が途切れ、時計を見た最愛は慌てて帰る準備をする。
「私、帰るね」
「俺も一緒に・・・・・・」
「本当に平気だから。お邪魔しました」
さっさと靴を履いて自分の家へ行くと、母に手当てしてある膝を見つけられた。
「おかえり。また転んだの?」
「ただいま。転んじゃった」
礼雅に手当てをしてもらったことを母に伝えた。
「礼雅君にちゃんとお礼を言った?」
「うん。言ったよ。あれ?」
最愛は自分の鞄を見ると、あるものがなくなっていた。
おかしいと思いながら、他のポケットの中も見るが、大切なものがなかった。
「どうかした?」
娘の様子がおかしいことに、母は気づいた。
「・・・・・・ない」
「何が?」
「芽実にもらったキーホルダーがない!」
前に一緒に買い物をしたときに芽実が友達の証として、キーホルダーをプレゼントしてくれたもの。
電車に乗っている間はついていたから、マンションの近くでなくしたと考えられる。
「お母さん、ちょっと行く!」
「駄目よ。暗くなっていて危ないから」
「礼雅お兄ちゃんの家へ行くのは?」
礼雅の家という可能性もある。恥ずかしさで慌てて家を出たから、そこで落としたのかもしれない。
「・・・・・・わかった」
「やった! すぐ戻るから!」
「できるだけ早く戻ってくるのよ」
母に頷いてから、下の階へ行くと、礼雅が誰かと電話していた。邪魔をしてはいけないので、上へ戻ろうとしたときに聞いたことのない低い声を耳で拾ったので目を向けると、その声は彼の声だった。