この気持ちをあなたに伝えたい
朝に確認をしに行くと、郵便受けには小さな袋に入ったキーホルダーがあった。
大学に着いて、鞄につけたキーホルダーを一瞥して机に顔を伏せた。
「最愛、元気がないよ? どうしたの?」
「ちょっと・・・・・・信じられないことがあったんだ」
「私達が聞いてもいい話?」
深香と芽実は心配そうに見つめていた。芽実の問いかけに小さく頷いた。
「まだはっきりとはしていないけど、嫌な予感がほぼ当たっていると思うんだ」
「どういうこと?」
芽実が机に両手を置いて、身を乗り出した。
「信頼していた人に裏切られているかもしれないの」
「・・・・・・誰に?」
深香に質問されたが、どうしても彼の名前を口にすることはできなかった。黙ったままでいると、芽実が手を握ってきた。
「最愛、力になることはできない? 話だってもっと聞くよ?」
「うん、ありがとう。でも、やっぱりはっきりしてから相談していいか?」
二人の笑顔を見て、ほんの少しだけ気持ちが楽になった。ストーカーが誰なのか、突き止めないといけない。
遅い時間に授業が終わって、路地裏に入って歩いていると、背後の足音に気づいた。
早足にならないように距離を縮めないように歩き、目の前の角を左に曲がった。ストーカーが走る足音を聞きながら、物陰に隠れて顔を見ることにしたーー彼が犯人じゃないことを信じながら。
次の瞬間、最愛の願いが脆く崩れてしまった。電灯で顔が照らされている姿を見て目を見開いたまま、言葉を失った。
その人物は礼雅本人で、ストーカーしていたのは彼だった。
大学に着いて、鞄につけたキーホルダーを一瞥して机に顔を伏せた。
「最愛、元気がないよ? どうしたの?」
「ちょっと・・・・・・信じられないことがあったんだ」
「私達が聞いてもいい話?」
深香と芽実は心配そうに見つめていた。芽実の問いかけに小さく頷いた。
「まだはっきりとはしていないけど、嫌な予感がほぼ当たっていると思うんだ」
「どういうこと?」
芽実が机に両手を置いて、身を乗り出した。
「信頼していた人に裏切られているかもしれないの」
「・・・・・・誰に?」
深香に質問されたが、どうしても彼の名前を口にすることはできなかった。黙ったままでいると、芽実が手を握ってきた。
「最愛、力になることはできない? 話だってもっと聞くよ?」
「うん、ありがとう。でも、やっぱりはっきりしてから相談していいか?」
二人の笑顔を見て、ほんの少しだけ気持ちが楽になった。ストーカーが誰なのか、突き止めないといけない。
遅い時間に授業が終わって、路地裏に入って歩いていると、背後の足音に気づいた。
早足にならないように距離を縮めないように歩き、目の前の角を左に曲がった。ストーカーが走る足音を聞きながら、物陰に隠れて顔を見ることにしたーー彼が犯人じゃないことを信じながら。
次の瞬間、最愛の願いが脆く崩れてしまった。電灯で顔が照らされている姿を見て目を見開いたまま、言葉を失った。
その人物は礼雅本人で、ストーカーしていたのは彼だった。