この気持ちをあなたに伝えたい
雛が礼雅と喫茶店にいたときはずっと周囲の強い視線に心地良さを感じていた。誰もが見とれる彼に魅力溢れる自分が揃えば、どこにいても美男美女カップルに見られる。身長が高く、整った顔でモデルのような容姿。フランクな感じで初対面から心の距離を感じない。服のセンスも悪くない上に頭が良さそうな社会人で文句を言うところがなかった。
彼といればずっと幸せを味わい続けられると思っていた。
だけど現実はそうはならなかった。休日に彼を偶然発見して、走って抱きつこうとしていた。そのときに礼雅の隣にいる最愛を知り、疎ましい存在と雛がさらに憎悪を膨れ上がらせる。
「それでどういう理由で彼にちょっかいをかけていると言っているんだ?」
「これを見なさい!」
鞄から出したものはお互いを見つめながら手を繋いでいる写真で隠し撮りだった。
それを見せられた本人は言うまでもなく絶句した。深香は呆れ顔になりながら言った。
「礼雅さんと最愛ね」
「まさか尾行したのか?」
ストーカーを追い払うことができたばかりなのに、再び繰り返されてしまうのかと不安が襲う。
「誰が好んでそんなことをするのよ! 偶然見かけたから私が撮影しただけよ!」
「あんたね・・・・・・」
「それがどれくらい悪いことかわからないのか?」
それが犯罪ということに気づいていない。雛が何をしても、犯罪にならないと考えているのかもしれない。
「彼と別れなさいよ!」
「どうしてそんなことを言うんだ?」
そもそも礼雅が最愛の恋人ではないことを雛は知らない。
「わからないの? 私が恋人になるんだから!」
雛が堂々とおかしなことを言ったので、最愛と深香は数秒間黙った。
彼といればずっと幸せを味わい続けられると思っていた。
だけど現実はそうはならなかった。休日に彼を偶然発見して、走って抱きつこうとしていた。そのときに礼雅の隣にいる最愛を知り、疎ましい存在と雛がさらに憎悪を膨れ上がらせる。
「それでどういう理由で彼にちょっかいをかけていると言っているんだ?」
「これを見なさい!」
鞄から出したものはお互いを見つめながら手を繋いでいる写真で隠し撮りだった。
それを見せられた本人は言うまでもなく絶句した。深香は呆れ顔になりながら言った。
「礼雅さんと最愛ね」
「まさか尾行したのか?」
ストーカーを追い払うことができたばかりなのに、再び繰り返されてしまうのかと不安が襲う。
「誰が好んでそんなことをするのよ! 偶然見かけたから私が撮影しただけよ!」
「あんたね・・・・・・」
「それがどれくらい悪いことかわからないのか?」
それが犯罪ということに気づいていない。雛が何をしても、犯罪にならないと考えているのかもしれない。
「彼と別れなさいよ!」
「どうしてそんなことを言うんだ?」
そもそも礼雅が最愛の恋人ではないことを雛は知らない。
「わからないの? 私が恋人になるんだから!」
雛が堂々とおかしなことを言ったので、最愛と深香は数秒間黙った。