タラシな彼氏と泣き虫彼女






一条くんがタラシへと変わっていったのは付き合って一ヶ月目くらいからだった



それまでは私と一条くんは二人でお昼ご飯を食べていた



そしてその日も私は一条くんを迎えに、

四時間目が終わったらすぐに一条くんの教室に向かった


タタタッッと初めて作った二人分のお弁当が崩れないように走る


廊下には購買に向かう人や中庭などに向かう人でごった返している

少し進むと一条くんの教室が見えてきた



……一条くん……いるかな?



そっと教室を除く


……あれ?いないな….…


いつもなら、私が除くと同時に手を振ってくれるのに……




「あ!雄也の彼女さんだ!
今日雄也はいないよーー」


……え?

そう言って一条くんと同じクラスの女の子が私に笑顔を向ける


雄也……


一条くん、名前で呼ばれてるんだ……


些細なことだけど、一条くんはモテるから少し気になる


私、名前で呼んだことも呼ばれたこともないのになーー……


胸がズキズキと痛む



改めて一条くんと私の差がわかった気がした





< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop