俺がいるから。
私ノ弟




ピピピピ...ピピピ





「............んぅ...」







ピピピピピピピ






「..................んもー.......うるさぃ...」









ピピピピピピピピピピピピ












「起きろ!!はる!!!!」






「...っんぬわぁあああ!さっっむ!!!!」










弟に起こしてもらいただいま起床。



今日も一日頑張るぞー!



....なーんて言えないような目覚めの悪い朝。








「こーら、遙花!また裕太に起こしてもらって....。」




下に降りると聞ける、毎朝のお決まりのセリフ。




最近はもうこれが我が家の挨拶なのかと思ってしまうほど




「姉として恥ずかしいとか思いなさいよー?」





「別に頼んでやってもらってるわけじゃないもん!!」





「あんたもう高校生なんだから、しっかりしなさいよ!」






むー。





お母さんは口では嫌味を言っていても、実際は微笑んでる





自分でも、橘家は平和で円満で、



幸せに満ちた家族だと思う。




自慢の家族です!なんちって







「明日は起きますーう」








私がダイニングの椅子に座る頃には弟はもう朝食を食べ終わっていた。





隣の席が空いてるのは少しさみしいけど、



裕太だって学校があるから仕方ない。




あいつは私の弟のクセしてやたら頭がいい。




中学受験をして今は私立に通ってるため、片道一時間の電車通学。





弟大好きな姉としては、一緒に登校とかすごく夢だったのですが...




いつも私より30分は早く出てしまうので、小学校卒業以来「一緒に登校」はできていない。








....朝忙しいのに起こしてもらってすんませんです....。











「もー....そうやって言い続けて何年目?
遙花さんに『明日』はいつくるんですかー。」






「んもー!明日は明日ー!起きれるもんー」










トーストをかじりながらふと今日の時間割を思い浮かべる。





えっと確か....体育と現代文はあったかな...。

それから、英語、数学....





....あれ、数学............なにか忘れてるような........










「ああぁぁぁぁああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」




今日、日直だ!!!!



数学のプリント朝のうちに取りに行ってみんなに配布しなきゃじゃん!!





「って、時間がない!!!!」





仕事はどう考えても20分はかかる。


となると、余裕を持って30分前??




だったらすぐ出なきや!!!!
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