俺がいるから。
「ん?どした?」
そう言って私と目線を合わせてくれる綾瀬くん
「....えっ.......」
....トクン
なんで同じクラスなのに
今まで彼の存在に気がつかなかったのだろう。
栗毛色のはねた髪
二重で大きな目
すっと切れるような唇に
今まで何人の女性が惑わされたんだろう
かっこいい....
素直にそう思った
「んもー、なんだっつの」
「あでっ!!」
私は綾瀬くんをかなり見つめていたようで
デコピンをくらってしまった
うぅ...いだい....
「てか、日直。橘サン遅刻デス。」
「....えっ。........えぇ!!?!?」
「頭ぶつけてなかったら間に合ってたよ」
「........」
「まぁ俺も遅刻したことになるし...」
「ご、ごめんなさい....ひゃっ!!」
「お仕置き。ほら、職員室行こ」
私はぎゅーっと抓られた頬をなでながら
綾瀬くんについていった