恋愛の神様
「オマエ、疲れてんのにダイジョーブかって純粋な心配。と……俺も実際疲れてて、チィちゃんのご期待に添えずうっかり抱き枕にして爆睡するかもしれん、という危惧。」
でも、そうであればイイ夢みられそーなんだけどなー……とちょっと未練がましく付け加えとく。
すると野山はぷっと吹き出した。
それはご機嫌な小鳥がチチチと啼くようだ。
「そんな事でしたら心配無用ですよ。ワタクシ草賀さんとマッタリ爆睡するのもキライじゃありませんもの。」
ちょっとだけ照れたように頬を赤らめて、上目遣いで笑う。
「ワタクシ草賀さんには色々お世話になりました。でも与えられるばっかりで、何も返せません。だから、せめて草賀さんが抱き枕で癒されるんでしたら―――どうぞよしなに。」
どうぞお好きなように、か。
それはそれでソソル言い方だよな。
「んじゃ、心おきなく腹の肉をタプタプと―――」
「それは恙無く拒否させていただきます。」
潔い否定に、俺はちぇーっと口を尖らせた。