恋愛の神様
何かを誓い合うように、唇を重ねた。
心得たみたいに、胸にスルリと手が伸びてきた。
戯れの様なその行為にも、身体の奥が疼く。
ソワソワと身を捩りながら、躊躇いがちに悠介を覗く。
「…………えと、私どーしとけばいい?」
「は?」
「や、私ハジメテだし………」
「はぁ!?」
思いっきりバカにしたような声に、私はむっと口を尖らせた。
反射みたいにぱっと離れた手に、焦るし!
「オマエ彼氏いただろー!?……てか、よくそれで人を押し倒そうなんて考えたもんだな。」
「ウルサイワネッ!背水の陣ってやつよ!窮鼠猫を噛むよ!彼氏はいたけど、やっぱり悠介じゃなきゃヤだったの!い、今更、処女はメンドクサイとか言わせないわよっ!!」
不安を凪ぎ払うように一気に捲し立てた。
「…言わねーよ、バカ。」
不貞腐れたみたいに口を尖らせて、私を軽く支えたまま下から腰を突き上げてくる。
きゃぁぁ……。
触れたトコロはジャージ越しでも分かるくらいには膨張していて、私は声にならない声を上げて顔を赤らめた。
「こっちこそ今更待てとか言われても困る。オマエが付き合ってきた彼氏と違って躾が悪いし。」
私はバカ、と言って悠介にしがみ付いた。
「アンタにお預けなんて期待してないわよ。」
その夜、想像よりもずっと熱いものを悠介はくれた。