恋愛の神様


「辞めてくださ……草賀さ…、ぃやっ!」


内腿を割って入ってきた指にワタクシは激しく抵抗しました。

しかし振り回す手はあっけなく押さえつけられ、じっとりと熱を上げはじめたトコロへ指が宛がわれました。

電流に貫かれたみたいに甘美な刺激が身体を走りビクリと震えます。

指は乱暴に快楽を暴いてゆきます。まるで嵐のような愛撫です。


「ぁ、んやっ…草賀さんっ、……あぁ」


叩いて押してみてもいっかな怯まず、非難の声を上げれば、ウルサイとばかりにキスで塞がれてしまいます。


ヒドイ。

ヒドイです。

どうしてこんな事するんですか。

こんな一方的な凌辱に、それでもワタクシはトキメイテしまうのに。

捨てるつもりのくせに、今更こんな事をされて、ワタクシはどうやってアナタを忘れればよいのですか?


嵐のような愛撫が止んでホッと息を継いだのもつかの間でした。

中途半端にずりおろされていたストッキングと下着が取り払われ、足が大きく開かれました。

次に来るモノを察して、ワタクシは喉を詰まらせました。


「くさ…草賀さん、お願いですから……止めてくださ……」


ワタクシは怖いのです。

コレを受け入れてしまったら、もう本当に割り切る事なんて出来なくなってしまいます。

恋を自覚する前の鹿島部長に失恋した時ですら、壊れてしまったワタクシです。

これほど狂おしく希うアナタに捨てられたら、もう立ち直れません。

最後でもいい。
草賀さんに愛されたい。

そう願うのと同じくらい、ワタクシはその後の事を思って怯えました。

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