恋愛の神様
軋むベッドの音と、荒い吐息。
それと淫らな水音に
―――小鳥の囀り。
肌寒いくらいの部屋で、しっとりと熱を孕んだ身体は汗ばんで溶け合う。
ああ、ヤベ…すっげー気持ちイイ。
「ひっ……ぅあっ…やぁっ……!」
すっかり夢中になりすぎて、相手のことを忘れてた。
もはや婀娜声でもなく、悲鳴のような声音。
それでも体は、快楽を貪欲に得ようと柔軟に溶き解れはじめていて、それがなおさらコッチを心地よくさせる。
「はっ、もっ…だめぇ…!」
助けてと請われても、手加減してやれない。
わめく雛鳥をいっそ哀れと思いつつ、残虐に牙を立てる野良猫みたいな心境で、俺はその小さな体を思うがままに味わった。
―――――それは快楽だけを追った純粋な享楽