恋愛の神様
「イタズラすんな。」
「草賀さんだけイタズラするのはズルイと思います。」
「俺のはイタズラの域だからいいんだよ。だけどオマエのは洒落になんねーの。ホラ、さっさと手ェ離す。……止めらんなくなるぞ?」
全く俺様発言ですね。
身体の欲求と相まって、少し腹が立ってきます。
「既に洒落にならない領域に追いこんでおいて今更何いってやがる、ですよ?ワタクシは、ワタクシは………………………もっと触って欲しいです。」
毅然とした態度で臨もうと思っていましたが、最後はヤッパリ恥ずかしくなって声が震えました。
しかも蚊の鳴くような声で、ヒト科の草賀さんの聴力でどこまで聞こえたか分かりません。
しかしワタクシの危惧を余所にちゃんと届いたようです。
内腿を這っていた掌がスルリと上がってきて、下生えに分け入ってきました。
期待に胸を膨らませるワタクシの耳に意地の悪い笑声が吹きこまれました。
「あーあ。知ーらね。チィちゃん今、身体ツライだろ?更に今無茶の上塗りして明日はどーなるかな。月曜日までに回復すればいいねぇ。ま、煽ったのオマエだし?自業自得だと思って覚悟しとくんだな。」
一気に血の気が引きました。
そもそもワタクシ頭脳派で肉体酷使は向いてないんですよ。
待ったを叫ぼうとした矢先、身体を鋭く甘い刺激に貫かれ、一瞬にして快楽のるつぼに落されました。