恋愛の神様
ゲラゲラ笑う俺に野山はプンスカ怒る。
ジタバタ暴れて手から逃れようとする小鳥を抑え付け、意地悪く笑う。
「ふーん?チィちゃん、エロに非日常求める性質か。」
「いえっ、ただ……マンネリは大敵かと…」
知ってる。
こんなのは単なる誘導尋問だっての。
にしても簡単に引っ掛かってくれちゃうな。
俺はネクタイを解いて、後ろ手に纏めた野山の手を一括りに縛った。
「く、草賀、さん………っ」
「ん?チィちゃんがお望みの脱日常エロ。」
「ち、違います!断じてワタクシ求めてません!!ちょ、草賀さんっ―――んん」
やかましい嘴をキスで塞ぐ。
角度を変えて唇を擦り合わせ、歯列をなぞって、舌を絡ませる。
それでようやく大人しくなった野山を見れば、トロンと溶けたような顔をしている。
幼児みたいにあどけない貌、でもそこに滲むのは列記とした女の色香―――。
俺はゆっくりとブラウスのボタンを寛げた。
白い柔らかな肌と、十分に見応えのある胸が晒される。
「…く、草賀さぁん…」
情けない声に笑いたいのを堪えて、指先で尖塔の先を触れるか触れないかの際どさで掠める。
「っん」
「チィちゃんエロイ。」
「だって…こんなぁ…」
何か訴えがあるらしい野山を笑顔で黙らせる。
「チィちゃん抵抗できないもんな。俺にされたい放題。どんなことされちゃうかなー………ウレシ?」
どんな事を想像したのか、ほんのり赤かっただけの肌が一気に染まった。
単純。
そこが可愛いところだけどな。