迷う気はあるか
「鬼聖の手…冷たいね」
【あたりまえだ、我は人間ではなく
狐でもないのだ】
「きつねではない?」
【我の家計は数万回に一回という
もっとも低い確率で化け狐となったのだ
本来ならただの狐だが
生きてもなく死んでもない
化け狐となったのだ】
「あたし…帰れるのかな…」
【運がよければな
ところで腹は空いとらんか?】
「あ!そうだった」
【忘れておったのか
ほんと、ばかとゆうか何とゆうか…】
「き…鬼聖にばかにされる覚えは
ないわよ…」
【いや、我にもばかにする権利はある】
「そーゆう問題!?」
【じゃあ、何が喰いたいのだ?】
「ハンバーグかな」
【なんだ…?それ?】
「え?知らないの?」
【……知らん
千年間外にはでらんかったからな
むかしの殿の食事みたいなのでいいか?】
そうゆうと鬼聖は指をパチンとならした
すると刺身やら鍋やら
とても和食としては豪勢なものがでた
「すっごぉ!
食べていい??」
【あぁ、とっとと喰え】
「うん!鬼聖は食べないの?」
【我はいらん】
「そ?じゃあお言葉に甘えて
いっただきまぁす!
おいひぃ♪」
私がパクパク食べていると
鬼聖がほおずえをついて
【本当にうまそうに喰うな】
と言って私を眺めていた
私は恥ずかしかったので
食べるスピードを少しおとした