Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪

「あ、今日やったところ?
 もう復習してるの?」
「復習ってか、なんというか」


そうか、さっきの法学概論の授業で一緒だったか。


「単位とるの大変だっていうのに、他学部でよくとったね」
「そうなの?
 ホント、授業、わけわかんないんだよねー」


麗華はため息をついて教科書をぱらぱらとめくった。


早くどこかへ行って欲しいのだが、露骨な態度をとれず、雰囲気を漂わせる。


そんな態度をとったら、また尾ひれがついた噂をまき散らされる。


「おれら法学部だから、少しは教えてあげられるかも」
「ほんと?」


背筋が伸びた。


それはいい話ではないか。


「ほんとほんと。
 な」


名前が不明な男子は、麗華の斜め前に座った友人に同意を求めた。
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