Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪


「じゃあ。
 またね」


隣に座っていた男子は取り繕うように、明るい声を出して、離れていった。


これでこの二人とは縁がないだろう、と思っていたのだが。


麗華がここで時間があれば勉強をしていることに気づいたらしく、それからはしょっちゅう顔を合わせることになった。


名前がわからなかった男子の方は、日置勇司といい、嫌われている方は津上匠というらしい。


嫌いなんだから来なきゃいいと思うのだが、いつも一緒だ。


勇司と取る授業が被っている上に、高校からの親友らしい。


いつも不機嫌そうに少し離れた席に座っている。
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