Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「何かあったら、いつでも連絡して来いよ」
「うん、ありがとう」
麗華が意味を悟っていないのがわかっていたが、怜士は言葉を足さなかった。
距離を開けようと、後ずさっているところを引き戻すタイミングは今じゃない。
性急な動きは、事を仕損じる。
殊にこういうことは。
まずは約一月、様子をみた。
麗華から電話はなかった。
こちらに言わないだけかもしれないので、念のために調べさせもした。
妊娠はしなかった。
していたら、一番手っ取り早かったんだが。
最低な行為でも、利用できるなら利用する。
プールで麗華が本気で嫌がって反抗したら進めなかったが、受け入れたし。
あの夜がよみがえりそうなのを振り払った。
さて、ならば、違う手段をとらなくてはいけない。