Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
ひたりと目が合うと室温が下がった気がした。
美和は反射的に麗華の腕を離した。
かつりかつりと革靴の音を立てて、美和とは反対の位置に立つ。
麗華の顔を覆っている髪の毛をかきあげて、少し顔をしかめた。
「麗華」
肩をゆすったが反応がないのに、身を屈めた。
腕を回して、躊躇なく抱き上げる。
「おぉっ、でかい麗華をお姫様抱っこできるのは、今泉ぐらいだな」
軽口を叩いたが無視される。