Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
「親っていうか、パパは反対していないんだけど」
「お母さん?」
「うん、まあ。
はっきりとは言わないけど。
自分が日本人以外と結婚してしまったという負い目があるみたいで、私には日本のどこか旧家に嫁いでほしいような感じ」
その考えには色々言いたくなって、怜士はくちびるを引き結んだ。
二人して、しばらくの間、無言で歩き続けていた。
「あなたは?」
静かな声に足を止めて見上げる。
「あなたはどうなの?
一緒に来る気持ちを固めたのなら、とことん有利な条件を作って、全力でご両親を説得にかかるけど」
その眼差しと透明感に麗華は飲み込まれそうになった。