Amarosso~深い愛~を召し上がれ♪
麗華は奇妙な感心をしてから、怜士の視線を掴もうと思うのだが、なかなか上手くいかない。
距離を縮めようと思うのだが、女性と女性の間をすり抜けられそうで、すり抜けられない。
彼女たちは怜士に近づこうとしながら、近づこうとしてくる者を入れまいと、互いにブロックしていた。
そして、それをあからさまに掻き分けて進入する、品の無い者はいないのだ。
「麗華。
いまさらなんだけど。
おれ、あの男、すすめないかも」
鷹乃介も同じ事を感じたらしく、ためらいがちに麗華に耳打ちした。
「彼が、っていうんじゃなくて、麗華があの中でバトルしていくのは大変だよ」
鷹乃介の眉がハの字に下がっていた。