奏 -かなで-
NOTE01

「あっ、雨降ってる。」

「最悪だよ~。」


部活が終わり、はいいろの雲がかかる空を見上げる。

あとからあとからおちてくる雨粒。

きれいだけど、好きこのむ人はいないかな…

なんて、ぼーっと外をみながら折りたたみの傘を広げる。


と、友達2人の呼ぶ声。

「ほらもう、なに突っ立ってんの?」

「はやくいくよー。」


「待って、今行くー!」


傘を叩く雨の音がやわらかい。

こんな小雨の日は、意外と嫌いじゃないかもしれない。
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