君と奏でるノクターン
「ユリウス、いざって時のために、医者の手配を頼む」
「……親バカだな」
ハインツが観念したという顔をする。
「かもな」
宗月はこたえて「すまんな」と眉を下げる。
「宗月、アンコールは?」
「詩月でいく」
「いいのか?」
「ああ……信じるよ」
宗月の並みならぬ思いに、ハインツとユリウスは頷いて、宗月の肩を優しく叩く。
「ハインツ、ユリウス……」
「何て顔をしてる? 詩月に気づかれるぞ」
ユリウスが穏やかに笑う。
コートを羽織り、ミヒャエルとロビーを出た詩月。
コンサートホールから徒歩5分。
「ミヒャエル……ピアノ、何を弾けばいいのかわからない」
「不安なのはわかるが……休め」
音の狂ったピアノのある酒場、ミヒャエルのアルバイト先。
「……親バカだな」
ハインツが観念したという顔をする。
「かもな」
宗月はこたえて「すまんな」と眉を下げる。
「宗月、アンコールは?」
「詩月でいく」
「いいのか?」
「ああ……信じるよ」
宗月の並みならぬ思いに、ハインツとユリウスは頷いて、宗月の肩を優しく叩く。
「ハインツ、ユリウス……」
「何て顔をしてる? 詩月に気づかれるぞ」
ユリウスが穏やかに笑う。
コートを羽織り、ミヒャエルとロビーを出た詩月。
コンサートホールから徒歩5分。
「ミヒャエル……ピアノ、何を弾けばいいのかわからない」
「不安なのはわかるが……休め」
音の狂ったピアノのある酒場、ミヒャエルのアルバイト先。