君と奏でるノクターン
傘に落ちる雪の音。
マルグリットは時々、肩に積もる雪を払いながら、詩月を見守るように見つめている。
詩月が漸く、マルグリットの側にたどり着くと、「こんなに冷えきって」と眉を曇らせる。
「さあ、乗って」と後部座席のドアを開けると、彼女自身も素早く車に乗り込む。
マルグリットは、詩月が座ったのを確認すると、後ろを振り返り「寒くない?」と訊ねる。
「大丈夫、使い捨てカイロをいっぱい入れてるから」
詩月はポケットの使い捨てカイロを取り出し、ヒラヒラさせる。
「お友達の家でクリスマス飾りを作ってたの。雪が強く降ってきたし、あなたが帰る時間だったから寄ってみたのよ。行き違わなくて良かったわ」
ソプラノで明るく歌うように話す。
「ありがとう。クリスマス飾りは上手くできた?」
「えっと……後部座席に紙袋があるでしょう?」
マルグリットは時々、肩に積もる雪を払いながら、詩月を見守るように見つめている。
詩月が漸く、マルグリットの側にたどり着くと、「こんなに冷えきって」と眉を曇らせる。
「さあ、乗って」と後部座席のドアを開けると、彼女自身も素早く車に乗り込む。
マルグリットは、詩月が座ったのを確認すると、後ろを振り返り「寒くない?」と訊ねる。
「大丈夫、使い捨てカイロをいっぱい入れてるから」
詩月はポケットの使い捨てカイロを取り出し、ヒラヒラさせる。
「お友達の家でクリスマス飾りを作ってたの。雪が強く降ってきたし、あなたが帰る時間だったから寄ってみたのよ。行き違わなくて良かったわ」
ソプラノで明るく歌うように話す。
「ありがとう。クリスマス飾りは上手くできた?」
「えっと……後部座席に紙袋があるでしょう?」