君と奏でるノクターン
3話/思い出してごらん(横浜×ウィーン)
「おい」
詩月は蒲団の中で、寝息を立てる子猫の頭を撫でる。
カーテン越しに朝日が射し込む。
潤んだような瞳がじっと詩月を見つめている。
詩月は子猫を優しく抱き上げる。
部屋を出て、居間へ向かう廊下にユリウスの声が響く。
「ブルームを知らないか?昨晩から居ないんだ」
「何処かに潜りこんでいるのかしら?」
――捜してるな
詩月は思いながら、足を気持ち速める。
「ブルーム」
ユリウスの呼ぶ声に反応し、ピクリ動いた子猫は小さくひと声鳴いて、詩月の腕を軽く蹴る。
声のする方へ躊躇いもなく駆け出していく。
――薄情な奴だな
「おー! ブルーム、何処にいたんだ!?」
身を屈めようとしたユリウスの胸に、勢いよくジャンプした子猫をユリウスはしっかりと、腕に抱きしめる。
詩月は蒲団の中で、寝息を立てる子猫の頭を撫でる。
カーテン越しに朝日が射し込む。
潤んだような瞳がじっと詩月を見つめている。
詩月は子猫を優しく抱き上げる。
部屋を出て、居間へ向かう廊下にユリウスの声が響く。
「ブルームを知らないか?昨晩から居ないんだ」
「何処かに潜りこんでいるのかしら?」
――捜してるな
詩月は思いながら、足を気持ち速める。
「ブルーム」
ユリウスの呼ぶ声に反応し、ピクリ動いた子猫は小さくひと声鳴いて、詩月の腕を軽く蹴る。
声のする方へ躊躇いもなく駆け出していく。
――薄情な奴だな
「おー! ブルーム、何処にいたんだ!?」
身を屈めようとしたユリウスの胸に、勢いよくジャンプした子猫をユリウスはしっかりと、腕に抱きしめる。