君色-それぞれの翼-

何で……?




時計がズレているのではないか、と何度も教室の時計と自分のケータイの時計を見比べる。

狂いは無い。


あたしだけではなく、先生たちも暗い顔をした。



「遅いよ……」

今のあたしには





戸谷君のいない羽坂なんて







興味も無い。






戸谷君がいないと







意味がない………






『また明日。』





そう言ったのに…






嘘つき………







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