君色-それぞれの翼-

進展を望んでいた夏休みが


逆に諦めようと思う様になって


一気に暗くなった気がする…。


でも一瞬で気が変わった自分が


凄くおかしく感じる。


ホントウニアキラメルノ?


アキラメラレルノ?


心の中のあたしが問い掛ける。


あたしは…



頷けない…。


頷きたいけど、頷けない。


「あれ……」

あたしは朦朧としたまま自分が千切った日めくりのカレンダーを見た。

「…もう終わっちゃう……」
蝉の鳴声が煩い。
まだ暑いのに夏休みは終わってしまうのか。


あと3日で…。


あたしはこの夏休み何をした?



部活して遊んで夏期講習行って…


まぁ、普通か…。


でも何故か心は満たされない。


宿題以外の何かをやり忘れている様な気がする…


時間がとても勿体なかった気がする…



ドウシテ…?



夏休み前…

あたしは生き生きしてたよね?

戸谷君と夏期講習に参加するって言って…

楽しみにしてた…


何…


今のあたしは何なの…


自分でも分かんないよ…

「宿題しよ…」



夏期講習でやっと戸谷君と話した時


あたし…何を間違えたんだろう





< 84 / 99 >

この作品をシェア

pagetop