君色-それぞれの翼-
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ピピッ
37.3℃
「…だるい………」
翌朝、だるくて熱を測ってみたら、案の定コレ。
休もうかと思ったけど、今日は定期考査の平常点に響く小テストが二つある。
おまけに放課後は塾。
しかも宿題が終わって無い。
「…授業中にやろ。」
あたしは頭痛薬を飲んで、いつも通り家を出た。
頭痛は少しマシになったものの、副作用でだるさは倍増し、ボーッとして頭が働かない。
(宿題…全然分かんない…)
気持ち悪くてイライラする。
授業なんて耳に入らないし、眠たい。
塾の宿題のプリントに書いてある図が歪み、あたしは伏せた。
…もう寝ちゃえ。
…でも宿題…
「いたっ………」
3限目――
薬の効き目が切れてきた。
(………もういいや…)
居辛いけど
気まずくなるだろうけど
今日は宿題を終わらせる為に早めに塾に行く。
仕方無い。
襲ってくる痛みと睡魔には勝てなかった。
「さむっ…」
帰る頃には風が一層冷たくなっていた。
生徒の半分以上が、もうマフラーを身に着けている。
明日から12月…。
仮にも11月のこの頃でさえ、気温は既に5℃を下回る。
どれだけ寒くなるのか。
ちなみにあたしはまだマフラーをつけてはいない。
首元に流れ込む冷気のせいで、更に体調を崩しそうだ。
「…頭…痛い…っ」
吐息は寒さで白かった。